ワンダーフランコ選手から考えるスポーツカード投資のリスク

ワンダー・フランコ逮捕の衝撃
先日、MLBの若きスーパースターであるワンダー・フランコ選手が母国のドミニカ共和国で逮捕されるというニュースを目にしました。
フランコ選手は、昨年6月に未成年少女との不適切な関係が報道されて以降、MLBを休職扱いとなっていました。

ワンダー・フランコ選手は、非常に有望な若手選手としてレイズだけでなく、MLB全体でも上位に位置する人気選手となっていただけにそのニュース、また逮捕報道での衝撃は大きなものとなりました。
出場を停止される前までは、昨年シーズンにおいて、勝利貢献度指数と呼ばれるWARランキングで大谷翔平選手と熾烈な争いをしていました。

トレバー・バウアー選手が今現在移籍先球団を見つけるのに苦労しているのを見てもわかるように、米国社会においては特に性的スキャンダルは中々払拭できない大きなダメージを与える事象であり、ワンダー・フランコ選手も今後裁判などを通じて、長期間にわたってMLBでプレーできない可能性を示唆するメディアも多く見受けられます。

スポーツカードに与えた影響
今書いてきたように、ワンダー・フランコ選手は昨年の途中より出場することがなくなり、また今後も出場するか不透明な状況となってしまいました。

米国のCardladder社が発表しているスポーツカードのインデックス指数では、ワンダー・フランコ選手(当該選手の種々様々なカードの価格をまとめてインデックス化しカード価格を算出したもの)は事件発覚前の高値から現在まで約80%の下落となっています。
また、年明けの母国での逮捕報道を受けて、約7%の下落しました。

リスクとリターンの大きな投資
ワンダー・フランコ選手の「2019 Bowman Chrome Orange Refractor Wander Franco ROOKIE AUTO /25 BGS 9.5」(サインが入っており25枚限定かつ価値の高いルーキーカード)は、2019年10月には、5,988ドルで取引され、2022年3月には、90,000ドルの価格で取引されました。しかし、問題発覚後の2023年10月には、2,070まで価格が下がりました。

2019年時点でワンダー・フランコ選手の価値を認識した場合、2年半程度の時間軸で、約15倍のリターンをスポーツカード投資家にもたらしました。

一方で、今回の事件を予見できないことで(おそらくほとんど予見することは不可能に近いと思われますが)、わずか1年半の間で価格が約45分の1になってしまうことがわかります。

現役選手は評価が定まっていないので、リスクとリターンが大きいと言われますが、まさにその典型といった形になりました。

大切なことは適切なリスクとリターンの把握
見てきたように、スポーツカード投資は大きなリターンが望める一方で、価値が大きく毀損する可能性があることがわかります。

投資を検討する上で必要なことは、ポートフォリオの一部に止めること(エクスポージャーを過度に増やさないこと)、トッププロスペクト(評価の高い若手選手)は分散して保有することなどが挙げられます。

Altableでは、そうしたコレクタブル投資に必要となる情報の発信、投資機会の創出などに取り組んでいく所存です。

スポーツカード投資の魅力やメリットについては、以下の記事で説明しています。

スポーツカード投資の魅力・メリットとは?

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